いつもは近所の食品スーパーで済ませているのですが、食品以外のものが欲しい時などは、歩いて25分ほどのところにあるスーパーまで出かけています。
バスもあるにはあるのですが、本数があまり多くはないので、時間によっては歩いてしまったほうが早い、そしてたぶん健康にもいい。
と言うわけで、えっちらおっちらと歩いていたのですが、ここに来て電動自転車(電動アシスト自転車)なるものにものすごく興味がわいて来ました。
アップダウンの多い道のりなので、へたに自転車で行くよりは歩いてしまったほうが楽だったりするのですが、いや、待てよ。これがもし電動自転車だったらどうなのよ!?と思いついてしまったと言うわけなのです。
電動自転車はまだまだ高い、ゆえに迷う
性能に安心感のある有名メーカーのものだと、10万円前後の値段がついています。ものにもよりますが普通のママチャリがだいたい1~3万円程度で買えることを思うと、やはり高い。
そうして、思うわけです。
これだけの値段を出す価値があるのか。電動自転車なんて贅沢なんじゃないか、と。
そんな時、スーパで電動自転車の試乗会をやっている現場に偶然行き当たりました。
電動自転車を初体験。
ヤマハPASに乗る
たぶん体中から「電動自転車欲しいぃぃぃ」オーラが出ていたんだと思います。店頭で自転車を眺めていたら、店員さんがすかさず、
試乗してみませんか?
と声をかけて来ました。いつもなら、買わないと帰りづらくなりそうで、この手のものは速攻断っていたはずなのに。この時ばかりはどうしたのでしょうね、すぐに「乗ります」と返事をしておりました。
乗ったのはヤマハのPAS。型番を見忘れてしまったのですが、試乗車に使っているくらいですから、たぶん最新型のものだと思います。
最初はオートエコモードで
電動自転車に乗るのは全くの初めてということを伝えると、だったら一番アシスト力の弱いものにしましょうね、ということで「オートエコモード」で出発。
こぎ出した瞬間、いきなりふらつきそうになりました。
いつもの自転車の感覚で、ペダルをぐっと踏み込むと、自転車がすいっと加速するのでが、体が覚え込んでいた加速の仕方と、電動自転車の加速の力とのバランスが上手くつかめず、頭の中で「おお~っ」と叫んでいました。
でも、それも最初だけ。慣れてしまえば逆に、最初のひと漕ぎだろうと何だろうと、軽く踏み込むだけでいいので、楽ちんです。
坂道の楽さには笑った
電動自転車がその真価を発揮するのはやはり坂道。坂道には事欠かない地形ですので、すぐさま坂道に挑戦してみました。
げんなりするほどの急な坂道ではありませんが、世のおばさん方が立ちこぎをしてやっとのぼれる程度の傾斜です。
坂道をのぼる時は、その少し手前から加速して、勢いをつけながらなんとか頂上までたどり着く、というのがいつものパターン。ですが今回は坂道の真下からの発進になったので、さすがに出だしはちょっときついだろうと思っていたのですが……、
スイーッ。
嘘みたいです。平地と全く変わりありません。いや、むしろアシストがきいているので、普通の自転車の平地発進よりもさらに楽です。
そして坂をこぎ始めてまもなく。ひとりでこいでいるにも関わらずなぜか笑っている自分。変な人に思われると嫌なので我慢しようと思ったら、今度は顔がにやつく始末。
坂道は大変!という固定観念があるにもかかわらず、実際にはものすごく楽に漕げているというそのギャップ。頭の中がきっと混乱したのでしょう。自然と笑いが出てしまうのです。
この笑ってしまう感覚は、やはり実際に体験してみてこそのもの。
今の時代、ネットで何でも出きるでしょ、と思っていた自分ですが、ひさびさに「百聞は一見にしかず」という言葉を思い出しました。
ヤマハ&ブリジストン VS パナソニック
現在、電動自転車の主なメーカーには、ヤマハ、ブリジストン、そしてパナソニックの3社があります。このうちヤマハとブリジストンは車体とユニット部分をお互いに供給しあっているので、ほぼ同じ性能のモデルとなります。
試乗した店頭ではヤマハとパナソニックをメインに扱っていましたので、この2社の電動自転車について聞いてみました。店員さんの話を記憶から掘り起こして書きますので、勘違い、覚え違い等あるかと思います。あくまで参考程度にお願いします。
シェアトップはパナソニック
ヤマハが1位だとばかり勝手に思い込んでいたのですが、シェアトップはパナソニックだそうです。2位がヤマハ、3位がブリジストンの順。
パンクしにくいのはパナソニック
パナソニックのタイヤは中に金属板が入っていて、ガラスなどが貫通しにくいようになっているのだそうです。ビビ・EXの公式サイトで確認したところ「パンクガードマンタイヤ」という名称で
特殊合成シートを内層することで、金属片やガラス片などが刺さっておこるパンクに強くなりました。
と記載されているので、このことかと思われます。またビビ・DXタイプでは「ハードランナータイヤ」として
外面部が磨耗しにくいタイヤと肉厚チューブを組み合わせました。
となっていました。いずれにせよ、パンクには強いようで、店頭でのパンク修理もパナソニックよりもヤマハのほうが多いと言っていました。
スタンドを立てるとハンドル固定
転倒防止として、自転車のスタンドを立てるとハンドルがぐらぐらしないよう固定されます。
ヤマハはがっちりと動かないように固定、パナソニックは力を加えると動かすことができる程度の固定。
一見、ヤマハのほうが良いように思えますが、たとえば駅前の駐輪場などに駐輪した時、自転車を整理する方が移動をかけることがありますよね。この時、ヤマハのようにがっちり固定されていると、無理な力がかかってしまいハンドルが壊れてしまうことがあるそうです。なので、パナソニックのほうが安心だとか。
ただし、毎日駅前駐輪場を利用しているとか、そういったことがなければ、一概にはどちらがいいとは言えないようです。
バッテリーは1週間に1度の充電で9年間
最近のバッテリーは進化しているそうです。以前は5年程度だったものが、今のものは計算上は1週間に1度の充電だと9年間持つそうです。
あくまで計算上の数値ではありますが、電動自転車はすぐにバッテリーが駄目になって、交換が高くつくからねぇ、というのは過去の話になりつつあるのかもしれません。
まずは試乗、それから悩もう
電動自転車は決して安い買い物ではありません。しかも、自力で頑張れば普通の自転車という選択肢もあります。
贅沢なんじゃないか、自分が頑張ればいいだけなんじゃないか、それでもやっぱり欲しい、楽したい、行動範囲を広げたい……。
これらの思いが頭の中で無限ループを繰り返している人も多いのではないでしょうか。実際、私がそうでした。
試乗したからといって、贅沢なんじゃないかとの思いは消えたわけではありませんが、少なくとも「自力で頑張れば……」という考えはなくなりました。あの乗り心地を知ってしまうと、そもそも普通の自転車と比較して悩むことは、根本的に違うのではないかとさえ思うようになりました。
無限ループから脱出する糸口がわずかですが、見つかったような気がしています。
自分の場合は、試乗したからといって購入を勧められることはありませんでしたし、乗る前に今日は手持ちのお金がないので、と伝えていたにもかかわらず、試乗後もあれこれと丁寧に説明までしてもらえました。
なので、悩んで、悩んで、悩みすぎてわけがわからなくなってしまった方は、とりあえず試乗してみることをおすすめします。きっと「何か」が見えますよん。
ではでは。
追記
後から読み直してみたら、なんだかパナソニックの回し者のような内容になっていたので、ネットから仕入れたYAMAHA(ヤマハ)の良い点も。
軽い
たとえばパナソニックのビビDX 26インチが27.7Kgなのに対して、ヤマハのPASナチュラL 26インチが25.3Kg。
モデルによって多少の違いはありますが、軽さを求めるならヤマハです。
充電時間
フル充電にかかる時間が、パナソニックが約4.5時間なのに対して、ヤマハは約2.5時間。30分の充電で、約35パーセントの充電が可能です。
出かける前に、あっ、充電忘れた!となっても、ヤマハなら何とかなる場合が多そうです。
自然な加速でこぎ出しもスムーズ
アシストのなめらかさに関しては、両社とも改良を重ねていますので、2015年モデルでの違いがどの程度なのかは正直、よくわかりません。
ただ以前のモデルも含めての評判では、ヤマハのほうが自然なアシストを実現しており、乗り心地が良いようです。
以上、電動アシスト自転車選びの参考に少しでもなりましたら幸いです。