ミンネをはじめとするハンドメイドマーケットがテレビで取り上げられるなど、最近にわかに注目を集めている手作り作品の販売。
売れっ子と呼ばれる方々は、しっかりとした技術力があるのはもちろんなのですが、それにプラスしてデザインのセンスがあったり、流行に敏感だったりと、やはり普通の人とは目のつけどころが違うよね……、そんな気がしていました。
センス? やっぱりセンスかしらん?
などと思っている時に出会ったのが、この「売れっ子ハンドメイド作家になる本」。
ひょっとしたらこの中に、売れっ子さんたちのちょっとした秘密がギュッと詰め込まれているかも……なんて軽い気持ちで手に取りましたらですね、想像以上に大まじめな本でした。
表紙のパステルカラーな雰囲気にだまされてしまいがちなんですが、これはれっきとしたビジネス書です。それもかなりの正統派。
「売れっ子ハンドメイド作家になる本」はこんな本
もはやハンドメイド作家さんのバイブルとも言えるような充実度。趣味の延長線上というよりは「起業」という言葉がぴったり来るのではないかと思えるほどの濃い内容です。
【もくじ】
- Part.1 ハンドメイドを仕事にするための準備と心構え
- Part.2 売れる商品を作るための計画を立てよう
- Part.3 お金の管理のしかたと事業主としての準備
- Part.4 コストを下げる効率的な仕入れと材料の管理のしかた
- Part.5 行き当たりばったりにならない製造のしかた
- Part.6 納得して買ってもらえる価格設定の考えかた
- Part.7 売上を伸ばす販売のしかた
- Part.8 固定客をつかむファンの獲得と顧客管理のしかた
- Part.9 技術を活かした「教える仕事」にチャレンジする
- Part.10 ハンドメイド活動を続けるために必要なこと
これらの大見出しを見るだけでも、かなり本格的な内容であることがわかってもらえるかと思います。
見開き1ページにひとつのテーマ
それぞれのパートごとに、さらに具体的なテーマが用意されています。これらはすべて見開き1ページに収まるようになっていて、左側に文章、右側にイラストと図が掲載されています。
書かれている内容はかなり本格的なのですが、このわかりやすい構成のおかげで、様々な情報がすんなりと頭の中に入ってきます。
そしてわかったのは……、プロになるというのは大変なのだということ。
流行っているから。
手作りが好きだから。
もちろんきっかけはそこからなのでしょうが、趣味を超えるにはかなりの覚悟が必要だということがわかりました。
これからハンドメイド作家さんになってみたいと考えている人には、自分が趣味として楽しむべきなのか、それともプロとして頑張って行くべきなのかを見極める参考になるでしょうし、初心者ハンドメイド作家さんにとってはお役立ちの内容がこれでもか!ってほどに詰まっています。
一度目を通しておいて損のない、充実の書籍です。おすすめ♪