日本人なら誰もが1度は折ったことがある(と思う)折り鶴。
それを1000羽束ねたものが千羽鶴なわけですが、Wikipediaによると
長寿のシンボルでもある折り鶴を1000羽折ることで、病気快癒・長寿がかなうという俗信があり、入院者への贈り物などとしてよく用いられる。
となっています。
あれ、そ、そうなの? 長寿のシンボルだから鶴というのは今初めて知りました……っ話はともかく。
そのほかにも、高校野球のベンチなどに千羽鶴が飾られているのをテレビなどで時々みかけます。病気の回復などとともに、願掛け的なイメージが千羽鶴にはありますよね。
ところが、その千羽鶴。海外へ伝わる時に、少しだけ意味がズレてしまったようなんです。
千羽鶴は幸運をもたらし、願いを叶える?
幸運をもたらすとか、願いごとが叶うというのが一般的に広まっているようで、そのようなコメントのついたpinをpinterestでよく見かけます。
「永遠の幸福をもたらす」
だからそんなのないけどね。
「願いが叶う」
微妙に違う気もするけど、許容範囲。
「ひとつだけ願いが叶う」
それっぽく見せようとしてもダメ。
千羽鶴の鶴を折った人はみんな願い事が叶う(意訳)というものあります。
「だからアリスとトニー(新婦と新郎と思われます)は永遠の愛を手に入れたのよね」
ロマンチックだけど違う。
いずれにしても、幸運をもたらすとか、願いが叶うとか、そのあたりのパワーを持っていると思われているようで、特に結婚式などで人気のようです。
ところが、ただの幸運では物足りないとばかりに、もっとすごい「日本の伝統」とやらが登場したのです。
なんと1000年幸福に!!
そのすごい「伝統」がこれ。
「古い日本の伝統に、結婚式のために千羽鶴を作ると、1000年の幸福と繁栄を手にすることができる(超意訳)」と書かれています。
ちょ、ちょっと。
単純計算すると、1羽が1年分の幸運を運んで来ることになります。そりゃあすごい。日本の折り鶴さん、海をわたった途端にものすごいパワーアップをとげたようです。
千羽鶴のディスプレイ方法
「1000年の幸福と繁栄」となると、それはさすがに言い過ぎですね。
ひょっとしたら1000羽と1000年が混ざってしまって、個人的に誰かが勘違いしただけのなのかも……と思わないでもないのですが、いずれにしても千羽鶴が幸運のシンボルとして海外に受け入れられていると思うと、それはそれでうれしいことです。
そして、そんな千羽鶴。
日本では千羽鶴というと、すき間なくぎっしりと糸に通され束になったものをさしますが、海外ではもっと自由にアレンジされているようです。
結婚式で使ったあとの千羽鶴。
大きなビンに入れて。
こんなところにも鶴さんが!
ガーデンウェディング(?)。雪の結晶のようにも光のきらめきのようにも見えます。
1羽ごとにすき間を空けてつなげているので、軽やかで素敵です。
日本では……
正直、たかが鶴、と思っていた部分もありましたが(鶴さんごめんなさい)こうして改めて見てみると、想像以上に素敵な雰囲気で、部屋に飾ってみてもいいかも♪ なんて思っている自分がいます。
ただ、日本では伝統があるがゆえに、どうしても病気回復祈願のイメージがつきまとってしまい、部屋に千羽鶴を飾るってどうなのよ?と、少しばかりの抵抗があるのも事実です。
海外のように「幸運を運んで来る」それも1000年!と思うことができれば、また気持ちも違ってくるのでしょうが……、とここまで考えて、
だったら鶴じゃなくて他のものを折って、鶴のようにつなげたらいいんじゃないの?
なんて考えついてしまったんですが、このアイデア、どうでしょう? ちょっといけそうな気もするんですが。頭のすみっこに残しておこうっと(笑)
以上、海外の千羽鶴事情でした。
ではでは。