主婦歴20年超。毎日のお買い物から得た経験で、美味しい野菜の見分け方だってバッチリ……のはずの管理人 ぺんでございます。
野菜はなんと言っても収穫したてが一番ですから、美味しい野菜を選ぶ基本中の基本は、みずみずしくて新鮮なもの。
さらにプラスして、張りがあってキレイな色をしているものを選べば、まず間違いはないんじゃないかと、そう思っておりました。
たとえばアスパラガスの場合、
穂の部分がきちんとしまっていて、茎がまっすぐで、切り口が乾いたり、変色したりしていないもの。
を選ぶと良いと言われています。
なので、ワタクシ、選んでおりました。
こんな感じのものを。
なんたって、穂先のこのキレイな緑色。みずみずしくって柔らかそうです。実際、食べてみてハズレだと思ったことはほとんどありませんでした。
けど。
違ったんです。
アスパラガスには、もっと美味しいアスパラガスがあったのです。
年商9000万円の八百屋さん
今朝、見るとはなしに見ていたのが、テレビ朝日の「週刊ニュースリーダー」。TOKIOの城島さんと、ズミさんこと石原良純さんが司会をしている土曜朝の番組です。
やがて「ニッポンの仕事人 週刊リーダー列伝」のコーナーが始まり、そこに登場したのが15坪のお店で年商9000万円を売りあげる青果店の杉本晃章さん。
68歳になる杉本さんは、杉本青果店の2代目。お父さんから仕事をついだ当初こそ売り上げも順調だったものの、近所にスーパーが出来てからというもの売り上げの減少に悩まされます。
近くの青果店が次々と閉店していくなか、杉本さんは品質重視のお店に転換し、見事難局を乗り切ります。
品質重視を押し出すからには、当然杉本さんも野菜のことを勉強します。野菜の産地にもせっせと足を運び、国内の野菜はもとより、海外の野菜の旬までをも把握し、的確な目利きでもって野菜を仕入れるのです。
そんな杉本さんのプチ知識として披露されたのが、美味しいアスパラガスの見分け方。
美味しいアスパラガスの選び方
穂先がしまっているもの。
穂先が開いていないもの。
穂先が伸びていないもの。
……、こんなことを何回ともなく聞いていた私は、当然杉本さんも同じようなことを言うのだろうと思っていました。
が。
まったくもって違いました。
NHKの「仕事の流儀(公式サイトはこちら)」にも登場したような人は、そんなありふれたことは言わないのです。
杉本さんいわく
(アスパラガスの)この紫が糖度の証
ということで、アスパラガスは穂先が紫色になっているもののほうが美味しいと断言していました。
つまり、私が今まで選んでいた緑色の
これではなくて。選ぶなら
紫色のこっちってわけです。
もう一度言います。
私が選んでいた緑色のこっちは
ベストチョイスではなくって
紫のこっちこそが選ぶべきアスパラガスであったと、まあ、そういうわけです。
日本のアスパラガスの旬は5~6月で、露地栽培されています。太陽の光をたっぷり浴びたアスパラガスは穂先が紫色になって糖度もアップします。
対して、旬を過ぎたアスパラガスは、たとえば今の時期もそうなんですが、露地栽培からハウス栽培に切り替えられます。
あったかい温室の中でぬくぬく育つアスパラガスは、太陽の光が弱いので穂先が紫色になりません。
シャキシャキとした食感はいつものままなのですが、アスパラガス本来の香りや甘みが薄くなってしまうのです。
なので、杉本さんによると、
外国産だからと言って敬遠する人が多いが(→私だ)この時期はオーストラリア産がオススメ。
ってことになるのだそうです。
アスパラガスは穂先が紫色のものを
というわけで、ワタクシ、今日からアスパラガスの選択基準を変えます。
今までのいかにも柔らかそうな
緑色のものから「糖度の証」である
紫色の穂先のものへと。
ただ。
思うんですがね。
この情報はやっぱり、アスパラガスが旬の時期だった5~6月に知りたかったなぁ、と。
美味しいアスパラガス、思いっきり食べ逃しちゃいましたよ(20年以上、食べ逃しっぱなしって噂もある)。
まっ、お楽しみは来年ってことですね。
皆様もよろしければお試し下さい。
2010年に発売された杉本さんの本です。単行本は売り切れになっていますが、Kindle版なら読むことができます。3件のカスタマーレビューで★4.7。
【追記】
杉本青果店のサイトを見つけました。
「商品うんちく」のコーナーは一見の価値あり。トマト、きゅうり、ぶどう、いちごなどの定番野菜&果物の選び方がなどが紹介されています。